交際開始からご成婚までを共にするパートナー、それが私たち結婚相談所の役割です

福岡で200組以上のご成婚実績を誇るベテランカウンセラーがあなたの婚活をサポートする結婚相談所「エンジェルロード」

ご相談者様が結婚に対して何を求めているのかをしっかりとヒアリング、1年以内のご成婚を目標とした具体的な婚活計画を一緒にプランニング致します。
婚活は交際開始がゴールではありません、一生をともにする伴侶を決める大切な交際期間中に生じてくる不安や迷いについても、担当カウンセラーがマンツーマンでご相談に乗りますので、安心して当結婚相談所にお任せ下さい。

そろそろ、幸せな人生を選んで決めて歩んでみませんか?

こんにちは。

福岡県の結婚相談所 エンジェルロード の石松恵子です。

 

「結婚したい!!」という女性の願いを叶えていくセミナーを開催しました。 好評だったので一部ですがブログに綴ります。

 

あなたは婚活に不満や不安を抱えていませんか?!

★ 結婚したいけど、結婚相手に妥協したくない!!

★ 出会いがない。

★ いいと思った男性は、やっぱり結婚している。

★ 最近ちょっと婚活に疲れてきた・・・。

★ この先、いい人との出会いはあるんだろうか。

もし、この不満や不安に1つでも当てはまったら、あなたの視点と思考が、一致せず、幸せな方向に向いていないから、結婚が遠のいている状態だと思うのです。

なぜ≪視点≫と≪思考≫が大切なのか?! 実は、今の現実を作っているのは、あなたが行動した結果です。

行動を起こすというのは、あなたの考えが元となって行動しています。その考えの元になっているのは、「視点」なのです。じゃあ、視点が作られた元は…、家庭、友人、職場などの環境からです。視点は、あなたの今までの生きざまと言っても過言ではありません。 「視点を変える事ができないの?」 今からでも大丈夫です!

自分の視点ができた過去を理解し、認めた上で、新たな幸せな視点を作る事ができます。

新たに生まれたこの幸せな視点が、あなたのこれからの出会いに対して行動に移り、結果、第一印象を良くする事につながります。

そこで・・・「そろそろ幸せな人生を選んで歩んでみませんか?」

これから幸せな人生を歩むための土台作りをします。 あなたも幸せな結婚を手に入れる事ができるかもです。

私は視点を変えた事で、理想の人に出会い、そして、一年後には結婚できた人をたくさん見送ってきました。

最初は皆さん、特に女性に多いですが、過去の婚活するにあたり、色々なカウンセラーから 「あなたの理想は高すぎる。それじゃ結婚は難しいよ。もっと理想を下げなきゃ。」と言われた方々ばかりです。 中には言われた通りにただ理想を下げ、パートナーを探してみたけど、やっぱり心の中では「なんか違う」「理想を下げてまで結婚する意味はないかもと感じて婚活をやめました」と言われた方も多くいらっしゃいました。

その結果、婚活期間だけが過ぎてしまい年齢も重ね、今までは感じなかった老後への不安。子供を産む年齢。40代になり、このままでいると将来、孤独な人生を歩むのか。とふと不安になり、寂しさが襲ってくると言われた方もいらっしゃいました。

そこで、私は視点を変えるために「理想のパートナーといる幸せ」を皆さんそれぞれの状況、年齢に合った提案を明確にしていきました。

人は頭では「理想のパートナーとはお互いに成長し、信頼できる関係を築ける関係」「お互いに尊重し合え、思いやりがある関係が大切」など、それがいいとわかっています。

幸せを味わう、幸せになるのは、「あなたらしい幸せとは何か」を今、明確にするだけです。

あなたの幸せは、パートナーも同じ幸せを求めている事を頭に常に置いておくと・・・同じ思いのパートナーがあなたを探しているはずです。

まずは、あなたが幸せな人生を送るためあなた自身の視点を作る事から始まるのです。

「そろそろ、幸せな人生を自分で選んで決めて歩んでみませんか?」

エンジェルロード、石松があなたの視点作りのお手伝いをします。

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1年以内の結婚を目指すならエンジェルロードへ

エンジェルロードではご相談は無料。

ご相談後の無理な勧誘や電話でのセールスは一切しておりません。

安心して一度、ご来店ください。ご予約制となっておりまので、ご連絡お待ちしています。

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エンジェルさん、こんにちは。 エンジェルおじさんの婚活小説 連載6回目

《前回までのあらすじ・・・アラフォーの圭子は友人の紗子に誘われて、合コンに参加したところ冴えない男たちに嫌気が差し途中で帰ってしまう。そこへ酔った部下の由美から電話があり、作家の勝木がいるレストランへ向かったのだが・・・。》

圭子が店の扉を開けると、奥の方の席から勝木が手招きしているのが見えた。

「こっちだ!」勝木の響く低い声がする。

カウンター席が7席にテーブルが3つしかない小さな店だが、今日はテーブルもカウンターも殆ど埋まっている。カップルもいれば会社帰りのサラリーマン風の男もいる。カウンターのコーナー席は、いつも通り空けてあるのだが、今日は由美がいるからしかたなくテーブル席に座ったのだろう。観葉植物が目隠し替わりになる奥のテーブル席は、そこだけ別な空間のように思え圭子はまた嫌な気持ちになった。

(私だって先生とはカウンターでしか飲んだことないのに・・・。)

しかし考えようによっては、勝木がいつもの席に座り、横に圭子を座らせお酒を一緒に飲むということは、それだけで十分気の許せる間柄だと思っているのかもしれない。圭子は無理に自分に良い方に考えることで、気持ちを落ち着かせたかった。

「すみません、お待たせしました。」

「おう!お疲れさん。早かったな。」

「すみません、部下がご迷惑をおかけしまして・・・。」

その部下を見てみると、由美は椅子に座ったままで、眠りこけているようだ。ピクリともしない。微かに寝息が聞こえる。

「いいよ、いいよ。俺が調子に乗って飲ませちまった。ワインはよく飲むし、俺と同じもの飲みたいって言うからさ・・・。」

(それって、さっきの合コンでの医者の杉本の前で美由紀と紗子が言っていたセリフじゃない?!)

圭子は美由紀の、「今日は杉本さんとおんなじワイン飲んじゃいます~!」という鼻にかかったような声を思い出した。

少し口を開けて寝ている由美を見ているとまたムカムカと腹が立ってきた。

「ちょっと、松本さん!しっかりしなさい!起きなさいよ!」

圭子は由美の肩を揺すったが、ムニャムニャ言うだけで起きない。会社に帰ったら、今度こそ徹底的に説教してやる。ごちゃごちゃ言うのなら引っ叩いたって構うものか。次に泣いたことが分かれば、部署を変えてもらうように編集長に進言しよう。

「まあ、まあ、もう少し寝かせといてやれ。お前さんもちょっと飲めよ。少し落ち着け。顔が般若の面のようになってるぞ。」

「!?・・・・・。」

「合コンだったんだって?茂木チャンに聞いたよ。」

(あの、ハゲちらかしはまた余計なことを・・・。)

「いえ、友人が店の女の子に頼んで男の友達を連れてきたらしくて・・・。」

「フフ。それを普通合コンって言うんじゃないのか?」

「・・・・・・・」

そういえばそうだ。確かに私は、いやいやながらも合コンに参加した。紗子みたいに医者に興味はないけれど、どんな男が参加しているのかちょっと見てみたい気持ちはあった。また、あのお調子男の浜田の薄ら笑いが頭に浮かぶ。「あんたも医者目当てなんじゃろ?へへ。」また、カッとなってしまった。

「じゃあ、一杯だけ戴きます。」

圭子は勝木が注いでくれたワインを一気に飲み干した。味も何も分からなかったが、圭子は考える事が嫌になっていた。“とりあえず”酒でも飲んで忘れたいと思った。とりあえず?・・・。広島弁でとりあえずっていうことを“たちまち”って言うんすよ!また、あの浜田の声が浮かぶ。

(何が、“たちまち”よ!)

「さっきから何をぶつぶつ言ってんるんだ?まあ、もっと味わって飲めよ。それじゃあ横で寝ているそのお姉ちゃんの飲み方と、変わんないぞ。」

勝木がまたワインを注いでくれた。もうすでに1本空けたのだろう。注いでくれたボトルもまた空になり、同じ銘柄のワインをまた注文している。勝木も今日は日焼けした顔が赤黒く染まっている。

「ところで「お前さんは、結婚しないのか?」

いきなり勝木が口を開いた。また、射入るような目をしている。目つきは優しいのだが、圭子はこの目が苦手だった。この目で見られると、嘘はつけないような気がするのだ。

「まあ、いつかは結婚したいなあって思ってはいるんですけどね。相手もいないし・・・。今のところ仕事も楽しいし、そのうち何とかなるでしょう。何ともならないか。ハハ。」

「そうか、付き合っているやつはいないんだな?」

「今はいませんねえ。」

「あっちの方はどうしてるんだ?身体だけの付き合いみたいな男はいるのか?」

「先生!変なこと言うのはやめて下さい。そんな人はいません!」

「変なことじゃないだろう?じゃあ聞くがお前さんは一体何のために結婚しようと思うんだね?」

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勝木のお得意のからかいが始まった。今日は、私の代わりに由美で遊んでやろうと思ったものの、飲みだしたとたん由美が酔っ払ってしまって、相手にならず面白くなかったのだろう。私がここに来るのを手ぐすね引いて待っていたような気がする。こうなったら勝木の話に付き合うしかない。ちなみにあっちの方は、3年前が最後だった。当時、付き合っていた彼は大学のサークルの先輩が紹介してくれた友人だった。山形出身の朴訥な人だった。圭子は経験がそんなに多い方ではないので、良くわからなかったが、お世辞にもHは上手くなかったと思う。1年も付き合わなかったが、山形の父が亡くなったので農家を継ぐ為に帰っていった。帰る前に、一度だけ山形に来る気はないか?と聞かれたことがある。圭子が黙って笑うのを見て彼は少し涙ぐんでいたようだ。そして1年もしないうちに紹介してくれた先輩から結婚したと聞いた。彼の家は山形でも有数のさくらんぼ農家らしく、ネットを使った通販をいち早く取り入れたのがうまく当たったらしく、今では会社組織で全国展開をしているらしい。あの時、もし私が彼と結婚していれば今頃はさしずめ社長夫人ということか・・・。紗子なら結婚していただろうか・・・。紗子が“コンカツ”“コンカツ”と大騒ぎしているのを、冷ややかな目でいつも見ている圭子だったが、確かに何の為に結婚するのかなんて一度も考えたことはない。圭子はそんなことを考えながらゆっくりと答えた。

「何のために結婚するかなんて考えたこともありません。普通、結婚するときに何のために結婚するのか?なんて考える人はいないと思いますけど?じゃあ、先生は何のために結婚したんですか?」

「かあ~!これだからなあ。お前さんいくつだったっけ?もう40は過ぎたんだろう?」

「まだ38です!」

(このセリフも今日は二度目だ。)

またしてもお調子者の浜田の顔が浮かぶ。

つづく

 

 

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福岡の結婚相談所 エンジェルロードってどんなところ?

こんにちは。

福岡県の結婚相談所 エンジェルロード の石松恵子です。

 

毎日、暑い日が続きますね。

暑い中、毎週お見合いがありますが、会員の皆様、お疲れ様です。 お見合い後も数多くの交際が成立し、嬉しく思っています♪

さて・・・今日はまだエンジェルロードをご存じでない方に、無料相談会のご案内です!

 

《福岡の結婚相談所 エンジェルロードってどんなところ?》

 大切な結婚、将来のことだからこそ是非、見学してみませんか!

 

理想のパートナーや幸せな結婚は、人それぞれに違うものです。エンジェルロードで1年という時間の中で、出会い、恋をして、結婚する。それは普通に出会って恋愛し結婚する事より難しいように思うかも知れません。結婚を考えた時、巡り合うべきお相手ととても自然に出会い、短い時間の中で理解し合い信頼を深めること。そのために私たちエンジェルロードは出会いの方法やどんな方に出会うかが一番大切と考えています。あなたに寄り添い、出会いからご婚約まで、不安に思うこと無く活動できるよう、サポートしていきます。

 

エンジェルロードでの出会いはお見合いです。あなたが、出会ってみたいと思う方を選んでお見合いをする。結婚に一番近い安心できる出会いです。入会する、しないにかかわらず、ご見学や体験、ご相談は無料です。皆様のご質問にお答えする為にお一人おひとりのカウンセリングの時間をとても大切にしています。

 

もちろん、無理なお誘いはしておりません。是非一度、エンジェルロードの無料相談会にいらっしゃってみてください。きっと、何かが変わる・・・。皆さんエンジェルロードにお越しになられた時とお帰りの時では意識、気持ちが変わって明るくなられる方がほとんどです。

皆さんに一つでも何か素敵なキッカケを持って帰って頂けたら幸いです。

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1年以内の結婚を目指すならエンジェルロードへ

エンジェルロードではご相談は無料。

ご相談後の無理な勧誘や電話でのセールスは一切しておりません。

安心して一度、ご来店ください。ご予約制となっておりまので、ご連絡お待ちしています。

結婚につながる確かな出会い。

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エンジェルさん、こんにちは。  婚活小説 連載5回目

《前回までのあらすじ・・・・・合コンでついにキレてしまった圭子は、会社に戻って来たのだが自分が担当する勝木の原稿を、後輩の由美が取りに行ったことでさらに怒りがこみ上げる。》

コンカツ定食?!

圭子はいよいよ会社にいてもしょうがないないので帰ることにした。しかし、当てにしていた勝木がダメになったことでイライラはすでにピークに達していた。おまけに、後輩の由美が原稿を取りに行ったことも許せない。(まあ、勝木先生はあんな小娘なんか相手にしないけどね。)圭子は心の中で毒づいた。しかし、このムカムカは治まらない。なぜか、合コンでのお調子男の浜田の顔が浮かんでくる。「あんたらも、医者目当てに合コン来たんじゃろが?ヘヘヘ」薄ら笑いの声が頭の中でリフレインしている。

 

(もう!腹立つ!まあ、いいか、たまには早く帰ってビールでも飲んでさっさと寝よう!)

(茂木編集長が言っていた婚活バーってどんなとこだろう?)

 

一瞬、圭子の頭をそんな考えがよぎったが、すぐに思い直して地下鉄の駅に向かうことにした。圭子の住むマンションはここから地下鉄で7つ目の駅にある。ところどころに下町の風情が残る空気が、実家のある故郷に何となく似ていて、圭子は気にっている。そのマンションもすでに住み始めて8年が経った。6月半ばにしては涼しい。

(今日はお風呂に入ってたっぷり汗を流そう。そうだ、カプサイシン入りの発汗作用のある入浴剤を入れよう!あ、お風呂に入る前に必ずグラスは、冷凍庫に入れてキンキンに冷やすのを忘れないようにしとかなきゃ!喉がヒリヒリするぐらい冷たいビール飲もうっと!つまみは冷奴ね。そうだ、実家からトマトを送って来てたんだ。トマトスライスにマヨネーズつけて食べよう!)

 

ふっ・・・。

(これって、ただのオヤジじゃない!)

 

圭子が地下鉄の地下通路の階段を下りようとしたときに不意に携帯が鳴った。

「もしもし?」

「もしぃ、もしぃ~!ひょうどうせんぱいれすかあ?わたし、松本由美でえーす!ちょっとだけ酔っぱらってまあす!いまあ、勝木先生に食事をごちそうになってるんすけどお、ちょっとワイン飲みすぎちゃってえ・・。あ、勝木先生に変わりまあす!」

「え?もしもし!もしもし?!」

「おう、勝木だ。どこに行ってたんだよ?早くこの娘を引き取りに来てくれ。軽く飲ませただけなんだが・・・、全くどうしようもない酔っ払いだな。原稿もここにあるが、このままじゃあぶないんでお前さんが今から取り来いよ。場所は何度か、飯を食いに来たことがあるから分かるだろう?レガロだよ。乃木坂の。なるべく早く来いよ!」

勝木は言うだけ言うと携帯を切ってしまった。

「あ、ちょっと!もしもし!」

 

圭子は編集長に電話して代わりの者に行ってもらおうかとも考えたが、由美もまだ若い女性でもあるし、部下の失礼を詫びる必要もあると考え自分で行くことに決めた。

(まったく、どいつもこいつも!勝手なことばかり!)

途中まで下りかけていた、階段を再び駆け上がりタクシーをひろった。

「すみません、乃木坂のイタリアレストランのレガロまで行って下さい!あ、青山1丁目の信号のとこで停めて下さい。」

「・・・・・・・・」

 

こんなときに限って不愉快なことは続くものだ。タクシーの運転手は返事もしない。無愛想きわまりない。ここからだと2メーターぐらいで行けるからあまり金にならない客を乗せたとでも思っているのだろうか。急発進でかなりスピードを上げている。蛇行運転を繰り返しながら、1丁目の信号の角に着いた。ちょうどメーターは800円になっていたところだったのだが、信号の角の先に車を着けたと同時にデジタルメーターが890円に変わった。

(もう!ついてないわ!)

圭子は1,000円札を出してお釣りをもらおうとしたが、今度は先ほどとは打って変わってのろのろとしている。小銭が入った袋をかき回してジャラジャラとわざと大きな音を立てている。もう釣りはいらないとでも言うと思ったのだろうか。あきらかにたくさん小銭はありそうなのに。

(おつりは110円でしょ!100円玉1枚と10円玉1枚よ!なんなら私が探してあげようか?)

「運転手さん、ちょっと急ぐんですけど!」

たまりかねて圭子は声をかけた。

「・・・チッ!」

あきらかに舌打ちのような声が聞こえた。運転手は顔も見ずに、小銭を投げるようにして圭子に手渡した。

 

外に出たとたん、車はまたバタンと勢いよくドアを閉めるや否や、タイヤの音を鳴らしながら走り去って行った。圭子はよっぽどタクシー会社に通報してやろうかと思ったが、名前を見るのを忘れていたことに気がついた。車はオレンジの車体に黒と白のストライプのようなものが入っていた。車体の屋根についている行灯が星のような形をしていたのが見えた。

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(絶対にあのタクシーには乗ってやるもんか!)

 

圭子は怒りでぶるぶる震えながら、勝木と由美がいる店へ早足で向かった。

(まったく、ホントにどいつもこいつも!)

レガロの前に着いた時には、すっかり日も暮れて店の外にはオレンジ色の淡い光がもれていた。こじんまりとした店構えだが、勝木はほぼ毎日通っているらしく、カウンター席のコーナーの奥は勝木の為のリザーブシートになっているらしい。

つづく

 

 

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エンジェルさん、こんにちは。  婚活小説  連載4回目

《前回までのあらすじ・・・・・あまり気乗りのしない合コンに参加した圭子は、お調子男の浜田がムキムキ純情男の田中をからかったことでついに爆発する。「浜田さんでしたっけ?あなた、ずいぶんひどいこと言うのね!」》

コンカツ定食?!

「ハハハ、悪りぃ、悪りぃ。しかしあいつは昔からドジでみんなのいじられキャラなんすよ。あんまり気にしなくても大丈夫っす!」

 

つくづく話しているとイライラしてくる。医者の杉本も嫌なタイプの男だが、この広島出身の浜田とかいう男も調子いいだけの最低な男だ。やっぱり適当なところで帰ろう。料理もほとんど手をつけてないけど、もういいや。こんな男たちと一緒に食事なんかしたくない。杉本を見ると、美由紀と紗子を相手に、偉そうにBMWがなんたらかんたらとウンチクを語っている。美由紀も紗子も車の話なんて興味がないくせに、顔だけはウットリとした表情と真剣な眼差しで話を聞いている。また左を見ると、オタク男の遠藤と茜とかいう女の子が意外にも話が弾んでいる。二人とも変わってるから意外に合うのかもしれない。村上春樹の新作はもう読みましたか?などと話している。

となると、目の前にいるのはお調子男の浜田だけだ。

 

「ところで兵頭さん、本当はいくつなんすか?美由紀ちゃんは紗子さんと同じ33歳とか言ってたけど、ほんまは違うっしょ?!もう40を超えてたりして?!アハハ!」

「?!33歳なんて誰が言ったのよ。私は歳なんか誤魔化そうとも思ってないし、それにまだ38です!」

「え~!さんじゅう~はち~!!」

杉本も遠藤もそこだけしっかり話を聞いていたのか、びっくりした顔で一斉にこっちを振り向く。

 

「ひぇー!やっぱりねえ。しかし38歳とは俺らより3つも年上じゃないっすか?カマかけたら見事にひっかかりましたね。ハハハ。いや、でも紗子さん、いや小島先輩も兵頭先輩も若いっすよ。35歳っていっても十分通用しまっすよ。今は熟女ブームだし、俺らのダチにも年上好みのやついるから今度紹介しましょうかあ?」

「けっこうです!それにあなたに先輩なんて呼ばれる筋合いはありません!」

「・・・・・・・・・」

 

私の一言で場が一気に凍りつく。ちょうどそこへ田中がトイレから帰って来た。頭から水でも被ったのかしぶきを浴びたように濡れている。慌てて頭から水を被ったものの、ハンカチも持たずにそのまま帰ってきたのがあきらかだ。浜田は救われたように、さっきとは違って優しく声をかけた。

「あ!田中、、、鼻血止まった?いや鼻血じゃなかったんだっけ?」

 

場の空気がすっかり変わってしまったが、しかたがない。

「じゃあ、私これで失礼します。今日中にやらなきゃいけない仕事があるんで・・・。」

それだけ言い残すとみんなの顔も見ずに障子を開けて廊下へ出た。あわてて紗子が後を追ってくる。

「圭子、待ってよ~」

「あんたねえ、歳なんか誤魔化さなくてもいいじゃない!しかも何よあの変な男たち。二度と誘わないでよ。はい、会費!おつりは今度でいいからね。」

 

それだけ言うと一万円札を紗子に無理やり渡して外に飛び出した。梅雨入り前の季節はまだこの時間でも明るい。最初から1次会で帰るつもりではいたが、まさかこんなに早く出ることになるとは思っていなかったので、圭子はこれからどうしようかと考えた。紗子にはまだ仕事が残っているとは言ったものの、特に急ぎの仕事があるわけでもなかった。圭子が勤めている出版社は、業界では一応、大手と言われている。圭子は大学を卒業したあとに、新聞社に就職が決まったのだが、2年ほど勤務したあと同じ系列の出版社から女性編集者を募集しているという話を聞き、面接を受けたところ採用となり現在に至っている。

(家に帰っても何もすることないし、とりあえず会社に戻ろう。そういえば勝木先生の原稿がもう出来上がっているかもしれない。)

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勝木先生というのは、圭子の出版社が出してる週刊誌に連載でエッセイを書いている中堅作家だ。中堅とはいえ小説からエッセイ、舞台脚本、最近はテレビのコメンテーターとしても幅広く活躍している。60はとうに過ぎているはずなのだが、日焼けした浅黒い顔と、人なつこい目が歳を感じさせず昔から女性ファンも多い。連載中のエッセイも5年目に突入しているが、締切よりも早めに書き上げてくれるのでいつも安心していられる。圭子も何度か食事に連れて行ってもらったことがあるが、豪快な笑いとウィットに富んだ話は聞いていて退屈しない。時折、下ネタも挟んでくるが、不思議といやらしさは感じない。そういえば勝木もバツイチだ。20以上も年が離れているので、男として意識したことはないが、奥二重の眼で時々見つめられるとドキッとすることがある。本人は意識しているわけではないのだろうが、話しながらじっと目を見つめる癖があるのだろう。何度かその射入るような眼に耐え切れず圭子はそらしてしまったことがある。

(こんな日は勝木先生とお酒でも飲んで笑いたい気分だわ。先生ならきっと私の愚痴も聞いてくれるかも。)

思い立った圭子は、矢も盾もたまらずタクシーに飛び乗って出版社に戻った。出版社の編集部がある5Fに戻ったのがちょうど8時前だった。一番奥の編集デスクに茂木編集長が、足を投げ出しふんぞりかえっているのが見える。この茂木とも付き合いは長い。圭子が書いた物を読んで、入社を後押ししてくれたらしい。当時は髪がまだあり、痩せていて多少はカッコよかったのだが、今は見る影もない。頭のてっぺんは地肌が丸見えとなり、突き出たお腹は太鼓のようだ。茂木もバツイチらしいのだが私生活はほとんどベールに包まれていて謎である。最後の無頼派編集長を自認してやまない。

 

「編集長、ただいま。勝木先生から原稿完成の連絡入ってませんか?」

「う、うう?」ジュルルル・・・。「なんだお前、今日は飲み会じゃなかったのか?それも合コンだろ?さては、ろくな男がいなかったな?ハハ。」半分、寝ていたのだろう。口からよだれが垂れていた。

「編集長!合コンじゃありません。ただの女子会です!それより勝木先生の原稿は?」

「あ、ああ。そうそう、もう出来たからいつもの店に取りに来てってさっき連絡があったんだよ。お前にって言ってたんだけど、いないって言ったらじゃあ誰でもいいからって言うんで、由美に行かせたよ!」

「え!なんで電話してくれなかったんです?」

「しょうがないだろう、お前は合コンだし、、、。それに勝木さんもそれなら誰でもいいっていうからさ。」

 

由美というのは松本由美といって入社3年目の編集部の女だ。さっきの合コンでの美由紀が作られたぶりっ子ならこの由美は天然のぶりっ子だろう。周囲の空気が読めずに、度々、天然の大ボケをかます。字や言葉を知らずに、話し方も語尾をやたらと伸ばしたり、チョーすごい!とか高校生のようなしゃべり方をする。あんまりおかしな話し方をするんで、一度注意したら給湯室で泣いていたそうだ。由美に気があるであろう営業部の男性社員が、必死に慰めていたらしい。「あんまり気にすんなよ。兵頭さんももうお局だからさあー、時々ヒスを起こすらしいんだよね。」とかなんとか言っていたらしい。ご丁寧にこれまた2つ下の後輩の女が教えてくれた。それ以来圭子は、必要以外は由美とは話さないようにしようと決めたのだった。

 

「よりによって松本さんを行かせることはなかったんじゃないんですか?大丈夫なんですか?大事な原稿をまかせて。」

勝木の原稿は字も見やすく、書き直しも少ないので校正は比較的楽な方である。原稿用紙に書かれた万年筆の青い字を最初に見たときは感激したものだ。

 

「まあ、取りに行かせるだけだから大丈夫だろう。終わったら電話するように言ってある。もうお前さんも今日は帰れ!今、流行の婚活バーにでも行って男を見つけたらどうだ?けっこう流行ってるらしいぞ、コンカツバー。」

「けっこうです!編集長、それにそれはセクハラに値します!」

「はは、クワバラクワバラ、、クワバタオハラと・・・・。」

「・・・ホントしょうもない!」

つづく

 

 

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