
交際開始からご成婚までを共にするパートナー、それが私たち結婚相談所の役割です
福岡で200組以上のご成婚実績を誇るベテランカウンセラーがあなたの婚活をサポートする結婚相談所「エンジェルロード」
ご相談者様が結婚に対して何を求めているのかをしっかりとヒアリング、1年以内のご成婚を目標とした具体的な婚活計画を一緒にプランニング致します。
婚活は交際開始がゴールではありません、一生をともにする伴侶を決める大切な交際期間中に生じてくる不安や迷いについても、担当カウンセラーがマンツーマンでご相談に乗りますので、安心して当結婚相談所にお任せ下さい。
《前回までのあらすじ・・・・・合コンでついにキレてしまった圭子は、会社に戻って来たのだが自分が担当する勝木の原稿を、後輩の由美が取りに行ったことでさらに怒りがこみ上げる。》
圭子はいよいよ会社にいてもしょうがないないので帰ることにした。しかし、当てにしていた勝木がダメになったことでイライラはすでにピークに達していた。おまけに、後輩の由美が原稿を取りに行ったことも許せない。(まあ、勝木先生はあんな小娘なんか相手にしないけどね。)圭子は心の中で毒づいた。しかし、このムカムカは治まらない。なぜか、合コンでのお調子男の浜田の顔が浮かんでくる。「あんたらも、医者目当てに合コン来たんじゃろが?ヘヘヘ」薄ら笑いの声が頭の中でリフレインしている。
(もう!腹立つ!まあ、いいか、たまには早く帰ってビールでも飲んでさっさと寝よう!)
(茂木編集長が言っていた婚活バーってどんなとこだろう?)
一瞬、圭子の頭をそんな考えがよぎったが、すぐに思い直して地下鉄の駅に向かうことにした。圭子の住むマンションはここから地下鉄で7つ目の駅にある。ところどころに下町の風情が残る空気が、実家のある故郷に何となく似ていて、圭子は気にっている。そのマンションもすでに住み始めて8年が経った。6月半ばにしては涼しい。
(今日はお風呂に入ってたっぷり汗を流そう。そうだ、カプサイシン入りの発汗作用のある入浴剤を入れよう!あ、お風呂に入る前に必ずグラスは、冷凍庫に入れてキンキンに冷やすのを忘れないようにしとかなきゃ!喉がヒリヒリするぐらい冷たいビール飲もうっと!つまみは冷奴ね。そうだ、実家からトマトを送って来てたんだ。トマトスライスにマヨネーズつけて食べよう!)
ふっ・・・。
(これって、ただのオヤジじゃない!)
圭子が地下鉄の地下通路の階段を下りようとしたときに不意に携帯が鳴った。
「もしもし?」
「もしぃ、もしぃ~!ひょうどうせんぱいれすかあ?わたし、松本由美でえーす!ちょっとだけ酔っぱらってまあす!いまあ、勝木先生に食事をごちそうになってるんすけどお、ちょっとワイン飲みすぎちゃってえ・・。あ、勝木先生に変わりまあす!」
「え?もしもし!もしもし?!」
「おう、勝木だ。どこに行ってたんだよ?早くこの娘を引き取りに来てくれ。軽く飲ませただけなんだが・・・、全くどうしようもない酔っ払いだな。原稿もここにあるが、このままじゃあぶないんでお前さんが今から取り来いよ。場所は何度か、飯を食いに来たことがあるから分かるだろう?レガロだよ。乃木坂の。なるべく早く来いよ!」
勝木は言うだけ言うと携帯を切ってしまった。
「あ、ちょっと!もしもし!」
圭子は編集長に電話して代わりの者に行ってもらおうかとも考えたが、由美もまだ若い女性でもあるし、部下の失礼を詫びる必要もあると考え自分で行くことに決めた。
(まったく、どいつもこいつも!勝手なことばかり!)
途中まで下りかけていた、階段を再び駆け上がりタクシーをひろった。
「すみません、乃木坂のイタリアレストランのレガロまで行って下さい!あ、青山1丁目の信号のとこで停めて下さい。」
「・・・・・・・・」
こんなときに限って不愉快なことは続くものだ。タクシーの運転手は返事もしない。無愛想きわまりない。ここからだと2メーターぐらいで行けるからあまり金にならない客を乗せたとでも思っているのだろうか。急発進でかなりスピードを上げている。蛇行運転を繰り返しながら、1丁目の信号の角に着いた。ちょうどメーターは800円になっていたところだったのだが、信号の角の先に車を着けたと同時にデジタルメーターが890円に変わった。
(もう!ついてないわ!)
圭子は1,000円札を出してお釣りをもらおうとしたが、今度は先ほどとは打って変わってのろのろとしている。小銭が入った袋をかき回してジャラジャラとわざと大きな音を立てている。もう釣りはいらないとでも言うと思ったのだろうか。あきらかにたくさん小銭はありそうなのに。
(おつりは110円でしょ!100円玉1枚と10円玉1枚よ!なんなら私が探してあげようか?)
「運転手さん、ちょっと急ぐんですけど!」
たまりかねて圭子は声をかけた。
「・・・チッ!」
あきらかに舌打ちのような声が聞こえた。運転手は顔も見ずに、小銭を投げるようにして圭子に手渡した。
外に出たとたん、車はまたバタンと勢いよくドアを閉めるや否や、タイヤの音を鳴らしながら走り去って行った。圭子はよっぽどタクシー会社に通報してやろうかと思ったが、名前を見るのを忘れていたことに気がついた。車はオレンジの車体に黒と白のストライプのようなものが入っていた。車体の屋根についている行灯が星のような形をしていたのが見えた。
(絶対にあのタクシーには乗ってやるもんか!)
圭子は怒りでぶるぶる震えながら、勝木と由美がいる店へ早足で向かった。
(まったく、ホントにどいつもこいつも!)
レガロの前に着いた時には、すっかり日も暮れて店の外にはオレンジ色の淡い光がもれていた。こじんまりとした店構えだが、勝木はほぼ毎日通っているらしく、カウンター席のコーナーの奥は勝木の為のリザーブシートになっているらしい。
つづく
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九州・福岡の結婚相談所 Angel Rord
http://www.angelroad-co.com/
住所:福岡市博多区博多駅東1丁目12番5号
博多大島ビル2階
TEL:092-292-3339 FAX:092-292-3336
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《前回までのあらすじ・・・・・友人の紗子に誘われ4対4の合コンに参加した圭子は、全く恋愛対象にならない男たちを目の当たりにして、来なければよかったと後悔し始めていた。》
「はい、じゃあ次は女性陣の自己紹介です!まず私から・・・名前は松田美由紀です。趣味は映画を観ることと、お料理でーす。最近はお菓子作りに凝ってます!特にケーキとかあ、意外と奥が深いんですよ!この前はチョコレートケーキを作ったんですけどお、作りすぎちゃってえ、たくさん残っちゃいましたあ。誰か食べてくれる人がいないかなあって、いっつも思ってまあす。杉本さんとかあ、甘いものは好きですかあ?・・・・」
「コホン。ちょっと、美由紀さん、自己紹介が長いんじゃなくてえ・・・。」
紗子がイライラしながら横から美由紀を遮った。
「あ、ごめんなさあい!美由紀、いっつもこんな調子で失敗しちゃうんです。こちらは大学の“大先輩”の小島紗子さん。」
「大先輩ってほど、そんなに年は離れてないんですよお。小島紗子って言います。よろしくお願いします。私も、美由紀さんと同じで料理を作るのが好きです。得意な料理はビーフシチューです。煮込み系の料理も奥が深いんですよ。最近はいろんなレストランで食べ歩きして、味を研究してます。でも女独りでレストランとか行きにくいんですよねえ。誰か一緒に食べ歩きしてくれたらなあって思います。杉本さんはお料理では何がお好きですか?やっぱり洋食かしら?お肉とお魚ではどちら?・・・・」
たまりかねた美由紀が、
「先輩、そろそろその辺で・・・」と恐る恐る口を開いた。
「あら、私としたことが、ごめんなさい。オホホ・・・。」
紗子はわざとらしいほど、品を作っている。上目使いの眼元がとても滑稽に写る。圭子はその顔を見ていてまた何となく惨めな気持ちに襲われた。心の中で溜息をそっとつく。
「えっと、お隣りの先輩が・・・確か・・・・。」美由紀とは1回しか会ったことがなく、多分、私の名前なんて覚えていないのだろう。横で紗子が私の足をつついた。
「あ、兵頭圭子です。よろしくお願いします。」
「ちょっと圭子、それだけ?!もうちょっとなんか言いなさいよ。趣味とかなんとか・・・。」
紗子が小声でささやく。
「趣味なんか何もありません。しいて言えば趣味は仕事です。」
さっさとこの場を切り上げて立ち去りたい圭子はついつい声が荒くなる。男たちが、固まっているようだ。
「えーと・・・。じゃあ最後に私の友人で、斉藤茜。合コン初デビューでーす!あかねちゃん!自己紹介しなさい。」
「・・・・こんばんは・・・・。斉藤茜といいます。趣味は読書です。図書館で働いています。よろしく・・・お願いします。」
消え入りそうな小さな声で、茜と呼ばれる女が話した。真横で見てみると、本当に化粧っ気がまったくなくうっすらとそばかすがある。しかし、よく見るとまつ毛が長く目も大きく愛らしい顔をしている。私が男なら、友人の美由紀や紗子よりも絶対こっちを選ぶだろう。
「あかねちゃんも人数合わせで連れてきました~!キャハ!」美由紀が憎たらしいことを言ってる。私が社長ならこんな女絶対にクビにしてやるとこだ。
「さ、さ、“たちまち”カンパイしましょ。あ、”たちまち”って広島弁でとりあえずって意味なんすよ。あ、俺、広島出身なんすけど、ときどき広島弁が出るんよ。わしゃー広島じゃけえのー・・・。菅原文太みたいでしょ?へへへ。」
浜田という男は相変わらず、面白くもない冗談ばかり言っている。圭子は適当なところで切り上げて帰ろうと思っていたが、半分自棄になりもう少し様子を見てみることにした。会費もしっかり割り勘で5千円も取られているのだ。
(料理だけでも食べて帰ろう。)
浜田と田中は生ビール、杉本はワイン、遠藤はお酒が飲めないらしくノンアルコールのビールを注文した。一方、女の方は紗子と美由紀が杉本と同じワイン、私と茜がハイボールを頼んだ。
紗子は「私もあまりお酒は強くないんですけどお・・・。今日は杉本さんと同じワイン飲んじゃいます!」などと、相変わらず一昔前の「ぶりっ子」のようなことを言っている。何がお酒は強くない?だ?ザルのくせに。いつだったか二人で、生ビールを5杯ずつにワインを2本、焼酎を1本空けて、最後に入った締めのラーメン屋でまた瓶ビールを3本注文しただろが。
「じゃあ、みんな飲み物は揃いましたか?“たちまち”カンパーイ!」
「かんぱーい!」
「たちまち、かんぱーい!」
「杉本さんもたちまち、カンパーイ!」
浜田の変な訛りの音頭で、4対4の合コンがいよいよスタートしたのであった。
「ひょ、ひょ、ひょうどうさんは、お仕事は何をされているんですか?」
いきなり私に声をかけてきたのが、目の前のムキムキ男の田中だ。そんなに酒は強くないのか、顔が真っ赤になっている。
「仕事ですか。出版社に勤めてます。」
「兵頭さん、笑っちゃうでしょ。こいつ。緊張すると少しどもっちゃうんですよね。おい、田中、お前緊張しすぎやろ?それになんだ鼻の下。鼻くそがついてるぞ!」
また、浜田が横から口を出す。
「あ!あわわ。」
田中はあわてておしぼりで顔を拭いている。案の定、鼻くそだと思われたのは、カミソリで切った血の塊りだったようだ。おしぼりの熱で溶けたのか、塊りは取れたがまた少し血が噴き出している。おしぼりが見て分かるほど赤く染まっている。その光景を見た、浜田は、「お前、今度は鼻血出てんぞ!どんだけ溜まってるんだよ!体ばっかり鍛えてないで、たまには抜いてこいよ!」とからかった。美由紀と紗子が口々に「もうー!いやだあ!」などと騒いでいる。田中はよっぽど恥ずかしかったのか、「ちょっとト、ト、トイレに行ってきます」と慌てて席を立った。だんだん腹が立ってきた私はついに浜田に向かって言ってしまった。
「浜田さんでしたっけ?あなた、ずいぶんとひどいことを言うのね!」
つづく
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九州・福岡の結婚相談所 Angel Rord
http://www.angelroad-co.com/
住所:福岡市博多区博多駅東1丁目12番5号
博多大島ビル2階
TEL:092-292-3339 FAX:092-292-3336
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こんにちは。
3つの愛言葉・・・その2
《彼の肉親、友人をほめましょう!》
優しい草食クンの長所は両親、兄弟姉妹、友人を大切にすることです。
だから「恋愛するなら肉食系、でも結婚は草食系」などと言われるくらい。だからこそ、この草食クン、貴女次第で、家族を引っ張る立派な大黒柱にも育つはず。貴女はそのために魔法の言葉を繰り返しましょう。
その言葉とは「あなたのお母様(彼の身近なら誰でも可)は、あなたがいて本当に幸せそうね」そして、もちろん彼の身内もベタぼめしてあげて。誰だって、自分の家族をほめられたら、ドーパミンが分泌します。
「僕がいて家族が幸せ→素敵な家族はいい→君も幸せにしたい」図式が成り立ちます。そこで一族の雄としての本能がでれば、肉食への道はもう近い。
男女を問わず友達が多いのが草食クンの特徴。その淡々とした大人しいキャラは万人受け間違いなし。付き合っていくなかには、貴女も草食クンのお友達に会う機会もあるはずです。
そこで、NGなのは「比較検討」。収入、仕事などで友達と彼を比べるのは絶対にダメ。ただでもナイーブな草食クンです。そんなことをしたら、草すらも食べなくなってしまいます。貴女のやるべきことはただ一つ「さすがにあなたの友達ね」とドーパミンの分泌を促します。この言葉で、草食クンはさりげなく「自分もほめられちゃった」感が増し、より一層「さすがに」でいる努力をするはずです。
そして友達がほめられたことで、少しだけ、彼の闘争心にも火をつけられるかもしれません。
3つの愛言葉・・・その3
《貴女自身をほめましょう!》
貴女は草食クンの愛する彼女です。もともと恋愛は長距離走になりがちな草食クンにしっかりと、ついていっています。それだけでも拍手ものです。そんな自分自身を彼の前で、ほめてあげて。
「私、あなたにとっていい彼女だよね」おチャメにかわいく言ってくだい。「あなたにとって」を必ずつけて。男子の本能「独占欲」を刺激してドーパミンを分泌させましょう。
これはある草食クンのブログからですが・・・共働きで奥様は夜遅く飲んで帰ってくることもしばしば。
草食の旦那様は家事をこなしつつ帰りを待つけれど、ちょっとイライラすることも・・・でも奥様が帰ってきて「いつもありがとう!」の言葉を聞くと、たまったガスもぬけるそう。
「草食系男子の元気の源は感謝の言葉」だと彼は言います。だったら貴女も出し惜しみせずにちょっとした事にでも「ありがとう」を言いましょう。その言葉で彼がドーパミンを出し続けられるなら簡単なことです。ふだん、気づかないような小さなことに感謝されると、人はその日1日ハッピーだったりしますから。
脳科学的にも証明されているように、恋愛によるドーパミンの大量分泌は18ヵ月から3年。ただでさえ長距離走になりがちな草食クンとの恋愛。でも恋の賞味期限はこんなに短い。そして次の期間を支えあうのは、人としての思いやり。草食クンはもともと思いやりを持った優しい男子です。肉食系に変わっても、その部分は失わないことでしょう。
好きになった草食クンとの恋愛成就。祈っています。
エンジェルロードではご相談は無料。
ご相談後の無理な勧誘や電話でのセールスは一切しておりません。
安心して一度、ご来店ください。ご予約制となっておりまので、ご連絡お待ちしています。
結婚につながる確かな出会い。
婚活維新。 新しいかたちのコンカツ始めよう!
博多駅筑紫口から徒歩1分、博多大島ビル2F(1Fは日産レンタカーさん)です。
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《女子高時代の友人の紗子に誘われ合コンに参加した圭子は・・・》
「先輩たち、こっちに座って下さい。あ、亜紀ちゃんは一番年下だからこっち来て!」
美由紀が声をかけた亜紀という女が、うつむきながら静かに席を立った。美由紀の友人にしては、地味な服装をしている。きっとこの友人も無理やり誘われて来たのだろう。押し黙ったまま、亜紀という女の子は入り口近くの席へ移動した。
「大変、お待たせしました!先輩たちも到着しました。」
「すみません!遅くなっちゃってえ・・・。こちら友人の兵頭圭子さんです。私、小島紗子と・・・」
紗子が先ほどとは打って変わって、1オクターブぐらい高い声で言いかけたところで、
「あ~自己紹介はまた改めてということでたちまち席に座って下さい。」奥から2番目の男が立ち上がった。どうもこの男がリーダー格らしい。
「じゃ、みなさん揃ったところで自己紹介といきますか!じゃあ、まず俺から。名前は浜田浩介、ハマコーと呼んで下さい。政界の暴れん坊、俺の息子も暴れん棒!なんちゃって!ハハ!ハハハ!・・・」
「あはは、浜田さあーん、面白い!」美由紀がすかさず合いの手を入れたが、他の友人たちは毎度のことなのか、ニコリともせずしらーっとしている。
「んでもって、俺の隣にいるこっちが、杉本隆弘、親のあとを継いで個人病院の医者やってます。」
浜田という男が紹介した、右奥の縦じまのスーツを着た男が、紗子が言っていた医者らしい。見た目は、色白でひ弱そうな感じだが、銀縁のメガネがいかにも神経質な雰囲気を醸し出している。圭子は一目見て、嫌なタイプだと思った。
いかにも医者を鼻にかけたような、人を見下した目つきをしている。虫の好かないタイプとはこういう人のためにあるのだろう。適当なところで、仕事が入ったとか言って抜け出そう。
「おい、杉本、お前も何か言えよ。」
「あ、ああ。みなさん今晩は。杉本と言います。趣味はマリンスポーツかな。スキューバからサーフィンまで一通りはやってます。一応、クルーザーも持ってますんで、今度、船上パーティーにでもご招待しますね。」
「きゃー!クルーザー!?すごおーい!」また美由紀が黄色い声を上げるやいなや、紗子もここぞとばかり割り込んでくる。
「杉本さあーん。私も海が大好きなんですう!スキューバダイビングもやってまあす。ぜひ、一度クルーザーに乗せて下さあい!」
紗子は愛人時代に社長と一緒に沖縄に出かけ、スキューバダイビングをちょっとだけかじったことがあるらしいが、「あんな魚なんか見てどこが面白いのよ!二度と海なんか行かないわ!」と恵子に話していたことがある。どうも社長とのお忍び旅行がばれて、いきなり沖縄のホテルに本妻が現れたそうだ。社長は紗子を沖縄に置き去りにしたまま、本妻と帰っていったらしい。それから1週間はホテルから一歩も外を出ず、シャンパンやらワイン、料理をルームサービスで部屋に運ばせ、酒浸り、贅沢三昧の日々を過ごしたのだとか。もちろん支払いは社長に全部回したらしい。
杉本に注目が浴びたのが面白くないのだろう。浜田もすかさずに横やりを入れる。
「医者なんか変わりもんが多いっすよ~!こいつの家は先祖代々医者の家系らしいけど、オヤジも無愛想な人で、昔、家に遊びに行ったときもろくに挨拶もしてくれませんもんねえ。まあ、合コンやるときに医者の友達がいると女の子がすぐに集まるんで重宝してるんすよ。あんたらも医者に惹かれて来たんじゃろう?へへへ?」浜田が薄ら笑いを浮かべた。
「次に俺の隣のこっちが、田中良一。S県警の交通機動隊にいます。暇さえあればベンチプレス持ち上げている筋肉バカです。」
浜田が次に三番目の男を紹介した。
「みなさん、こんばんは!田中です!今日はど、どうぞ、よ、よ、よろしくお願いします!」
田中という男がやたらと大きな声で挨拶した。緊張しているのか少し声が裏返ったようだ。浜田の言うとおりTシャツから覗く胸板も厚いし、二の腕も筋肉が隆々としている。頭も角刈りにしていて、顔の髭剃り跡が青々としている。出がけにカミソリで剃って来たのだろう。鼻のちょうど下のあたりに、切りすぎたのか血のかたまりが出来ている。恵子はそれが鼻クソのように見えて思わず吹き出しそうになった。
「はい、男性陣は以上のメンバーです・・・・・。・・・・・って、遠藤、そこでお前は突っ込めよ!まだ、俺がいるって!」
「・・・?!あ、はい!まだ・・・俺がいる・・・。」
「遅いよ!もういいよ。お前は。今日はずっと黙って飲んでろ!」
「・・・・・・。」
「こいつは遠藤博之。趣味はアニメと鉄道。典型的なオタク。今日は人数合わせで連れてきましたあ!ハハハ!」
「ハハハ、浜田さんひどーい!もうーウケるー!」紗子が相変わらず調子よく相槌を打っている。
遠藤と呼ばれた男は、すこし小太りの男でしきりと汗を拭いている。傍らには何が入っているのか、パンパンに膨らんだリュックサックが大事そうに置いてある。浜田の言うとおり秋葉原によくいるオタクそっくりだ。TVでやっていたAKB48の番組に出ていた親衛隊にも似たような男がいたような気がする。まあ、医者の杉本よりは、まだこっちの方がいい。
圭子はつくづく来なきゃよかったと思った。自分がこの場所にいることが、恥ずかしいやらみじめやらで情けない気持ちになってくる。(紗子には悪いけど、絶対に途中で帰ろう・・・。)
つづく
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女子高時代の友人の小島紗子に無理やり誘われ、合コン会場の居酒屋に着いたのが7時を少し回った頃だった。
「圭子!こっち、こっち。遅いじゃない!もう、みんな来てるわよ。」
「ごめん、ごめん。まだ、仕事が片付かなくて・・・。」
「ねえ、あんた、何その恰好?!パンツ姿のスーツってもろ仕事帰りじゃない?営業に行くんじゃないんだから・・。もっとマシな洋服なかったの?」
「いいじゃない。服なんか何だって。それよりあんたこそ何よ、その恰好。けっこうスカート短いんじゃないの?」
女子高の時からくされ縁でつながっている紗子との付き合いも、今年で20年になる。紗子は10年前に結婚生活わずか1か月という短さでスピード離婚してから、同じ会社の部長と不倫したり、取引先の社長の愛人になったりと自由奔放に生きていたのだが、2年前にその社長の本妻が紗子が住んでる別宅に怒鳴り込んできてすったもんだの修羅場の末、いくばくかの手切れ金を元手にF区内にブティックを始めている。1週間ほど前に、紗子から電話がありたまには合コンでもやって、男を見つけなさいよ!と無理やり誘われたのだった。紗子は1年以内に相手を見つけて、30代のうちにもう一度絶対結婚するんだとかなり気合が入っている。暇さえあれば、お見合いパーティーに参加しているらしい。つい最近は結婚相談所にも登録をしたらしく、圭子も一緒に婚活、婚活と、うるさい。(コンカツ、コンカツって定食屋さんで、トンカツ定食を注文するんじゃないんだから。)圭子はあまり気が進まなかったが、久しぶりに紗子の顔も見たかったし、行けそうだったら行くわ、ぐらいの軽い返事をしていたのだった。
「今日はすごいわよ!医者がいるのよ、医者が!」
「医者?それがどうしたのよ。私、まだ仕事残ってるんだからね。1次会で帰るわよ。」
「もう、圭子は相変わらずつまんないわね。そんなんだから38にもなって結婚できないのよ!」
「うるさいわね!あんたなんかに言われたくないわよ!行くわよ。こっち?」
居酒屋といっても大手のチェーン店のような店ではなく、個室がメインのビストロタイプの店のようだ。客層も中年が多いのだろうか、時折話し声が聞こえるぐらいで静かな雰囲気のおしゃれなお店である。
「ところで、紗子、相手は何人来てるのよ?」
「4人よ、4人。ふふふ。」
「え!こっちは女2人なのに?」
「まさか、お店の女の子と友達もいるからこっちも4人よ。」
「え!お店の女の子ってあの美由紀ちゃん?あの子確かこの前30歳になったんじゃなかったけ?」
「そうよ、だから私たち二人もちょっとだけ先輩ってことで話通してあるんだからね。よけいなこと言っちゃだめよ。」
「?!ちょっと!あんた何考えてんのよ!いいかげんに・・・」
そこへ個室の障子を開けて美由紀が駆け寄って来た。
「先輩たち!何やってんですか?みんな待ってますよ!」
美由紀という女は紗子がアルバイトで雇っているらしいのだが、一緒にホストクラブに行ったり、合コンをセッテイングしてくれたり、お見合いパーティーに誘ってくれたりと紗子の男探しを手伝ってくれるパートナーというか子分みたいなもんらしい。美由紀の服装もワンピースだが、けっこう丈が短くおまけに胸元も大きく開いている。そんなに大きくもない胸なのに矯正下着かなんかで、脇の肉や背中の肉まで寄せているのだろう。谷間を無理に作っている。しかし今日の化粧はまた一段と濃いようだ。口紅の色が口裂け女のように、赤く光っている。昔の紗子になんとなく似ている。
「男性陣は今日はナカナカのイケメンぞろいですよ。さあ、どうぞ。こっちです。」
美由紀が先頭に立って、奥にある個室の障子を開けるとテーブルの上座に男たちががかしこまって座っているのが見えた。
つづく
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